冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏
葛飾北斎
1831-33年
多色刷木版画
メトロポリタン美術館
25.7 cm × 37.9 cm
現在の、横浜の本牧の沖から富士山の方向を眺めたところを描いています。この、波の穂がまるでつかみかかる爪のように描かれた斬新な表現、そして、全体の構図のダイナミックさ、波のカーブに合わせて曲がった船、翻弄される人間たち、それをはるか遠くで見守っているかのような富士山、どれを取っても素晴らしい出来です。この絵は当時より世界で高い評価を得て、いまでは知らない人はいないほど有名な世界的名作です。